雨の日は省エネモードでいこ。梅雨の体調不良との付き合い方

雨が降るたび、頭が重くてベッドから出られないあなたへ。

朝、カーテンの向こうから聞こえる雨音。
それだけで、なんとも言えない重さが身体にのしかかってきませんか。

ベッドから出たくない、というより出られない。
身体が鉛みたいに重くて、ベッドに縫いとめられているような感覚。なんとか起き上がって会社に向かっても、頭はずっと靄がかかったまま。
仕事に集中しようとしても思考がうまく前に進まなくて、誰かに話しかけられても、声がどこか遠くから聞こえる気がする。

「なんでわたしだけ、こんなにしんどいんだろう。周りは平気そうなのに」と思ってませんか。

でもそれって、あなたのせいじゃないです。

梅雨のだるさは、気圧と湿度という外側の変化に、身体が一生懸命に対応しようとしている証拠。

少しだけ仕組みの話をすると、わたしたちの身体は自律神経というシステムで、心拍や血圧、体温、消化といった機能のバランスを静かに保ってくれています。


気圧が下がると(雨の前後は特に下がりやすい)、この自律神経にいつもより重たい仕事が増えて
普段の仕事だけでもくたびれているところに、気圧の変動という、身体の内側でも目に見えない相手と闘わないといけない状態になります。
それってだるくて当然ですよね。

また、湿度の高さも見過ごせない要因のひとつ。
身体に余分な水分が溜まりやすくなって、むくみや胃腸の重さ、頭痛として出てくることがあります。

「周りは平気そうなのに」と感じる日もあると思うけれど、気圧の変化に敏感な人とそうでない人がいるのは、ただの体質の違いです。あなたが弱いわけじゃなくて、身体が環境の変化をきちんと受け止めて、素直に反応しているだけなんです。

雨の日に、ベッドから出て会社まで辿り着いた。
それだけで、もう十分なんです。

ギリギリな状態でもできる、梅雨だるをやり過ごす「省エネ対策」4つ

では、ここからは具体的な雨の日対策をご紹介します。

毎朝のランニングとか、週に何度もヨガに通うとか、そういう話は出てきません。
そんな余力がある日なら、とっくに自分でやってますよね(笑)

くたくたの状態でも手を伸ばせる、「引き算」ケアです。
全部やらなくていいので、今夜できそうなものをひとつ、選んでみてください。

1. 耳をくるくる回すだけ。1分の「耳マッサージ」で内耳をいたわる

気圧の変化をいちばん早く感じ取っているのは、耳の奥にある内耳という小さなセンサーです。
気圧が急に変わると、ここが過敏に反応して、頭痛やめまい、耳鳴りにつながることがあります。
気象病と呼ばれる不調のひとつです。

だから、内耳まわりの血流をゆるめてあげることが、そのまま不調へのケアにつながります。

やり方はとても簡単で、耳たぶをそっとつまんで、ゆっくり下に引っ張りましょう。
次に耳の上のほうをつまんで、今度は上へ。それから耳全体を横に引いて、最後は耳を軽く折りたたむようにしながら、後ろ向きにくるくると回す。
これを五回ほど繰り返すだけです。

デスクでも、お手洗いでも、どこでもできるので
目を閉じながらやると、刺激が少ない分、じんわりとした変化に気づきやすいですよ。
頭が重く感じる午後のひととき、少しだけ試してみてください。

2. コンビニのお味噌汁と温かいお茶で、胃腸の水分を整える

東洋医学には「水毒」という考え方があります。
体内の水分バランスが乱れて、余分な水分が溜まった状態のことで、頭の重さやむくみ、胃のもたれ、だるさといった形で表れるとされています。

梅雨は外の湿度が高い分、身体の中の水分も滞りがちになる季節。
胃腸の調子も落ちやすくて、食欲がわかなかったり、冷たいものに手が伸びたりします。
でも、冷たいものを摂りすぎると胃腸の動きがさらに鈍って、水分代謝はかえって滞ってしまうんです。

そういうときは、温かいものでお腹の内側からゆっくり整えてあげてください。

コンビニで買える温かいお味噌汁や生姜入りのスープで十分。
生姜には身体を温めるはたらきがあって、味噌は発酵食品だから腸にもやさしいです。
コーヒーや緑茶は利尿作用が強いので、だるい日は麦茶やほうじ茶、生姜湯のような、カフェインの少ない温かい飲み物を選んでみてください。

お昼に食欲が出ない日も、コンビニのお味噌汁とおにぎりひとつくらいが、案外ちょうどいいですよ。
胃にもやさしいし、身体も内側からあたためましょう。

3. 湯船には浸からなくていい。足首にお湯をかける「即席足湯」

疲れている日は、湯船にお湯を溜めることすら億劫じゃないですか?
シャワーだけで済ませてしまう日は誰にだってあります。

そんな夜のための、ちょっとした裏技です。

シャワーを浴びるとき、お湯の温度を少し高め(40度〜42度くらい)にして、足首から下を1、2分だけじっくり当ててみてください。
足の内くるぶしから指3本分ほど上にある「三陰交」というツボのあたりを意識すると、なおいいです。血のめぐりや自律神経のバランスに関わるとされる場所で、ゆっくり温めると、全身がほどけていくような感覚がありますよ。

足先が温まると、身体の末端の血流が良くなって、それが巡り巡って身体の芯まで届きます。
すると自律神経が、緊張モードからゆるみのモードへと静かに切り替わっていくので、寝つきも良くなります。

たった1、2分なので、シャワーを浴びるついでに足元だけ少し長めに温めみてください。

4. カーテンを閉めて、スマホの明るさを少し落とす「感覚の引き算」

自律神経が乱れているとき、わたしたちの脳は光や音、情報といった外からの刺激に、いつもより敏感になっています。普段は気にもならない蛍光灯の白さがやけに眩しく感じたり、テレビの音が耳に障ったり、そんな夜、心当たりがありませんか?

それは脳が「もう少し静かにしていたい」と伝えてきているサインです。

だから、帰宅したあとは、目や耳から入ってくる情報を少し減らしてあげること。

天井の蛍光灯は消して、間接照明や暖色のライトに切り替えて
スマホの画面の明るさを落としたり、寝る前のタイムラインをなんとなく追いかける習慣を、今夜だけでも少し早めに切り上げてみましょう。

特にスマホの光は、脳に「まだ起きていていい時間」だと錯覚させてしまうので、眠りが浅くなる原因のひとつになりやすいです。なかなか寝つけない、眠りが浅い気がする…。
そんな日は、夜の光量を落とすだけで変わりますよ。

何もしない、ぼんやりする、薄暗い部屋でただ座っている。
それも立派な、梅雨の時期のセルフケアです。

梅雨を機嫌よく過ごすための、2つの心スイッチ。

身体のケアと一緒に、心の持ち方を少しだけ変えてみると、この季節がぐっと楽になりますよ。

① 一日の予定を、半分にしてしまう

真面目な人ほど、体調が悪い日でも「これもやらなきゃ、あれもやらなきゃ」と自分を追い立ててしまいがち。
でも、梅雨の時期にいつも通りの自分でいようとすること自体、心にも身体にも負担をかけてしまってるんです。

会社に行って、席について、最低限の仕事をこなす。それだけで、もう十分です。
そんな日は残業は、できる範囲で断ってもいいんです。夕食は惣菜やデリバリーに頼るし。今日くらいは掃除もスルーでOK。
それは手抜きじゃなくて、この季節に合わせた賢い選択。

完璧を目指すより、「今日もちゃんと終えられた」と、自分を労ってあげる日にしてみてくださいね。

② 天気予報と一緒に、気圧の予報も見ておく

理由もないのにイライラする、気分が沈む——
そんな日は、気圧の急な変化と重なっていることが少なくないです。

気圧が大きく動く前後は、頭痛や気分の落ち込み、倦怠感や不安感が出やすと言われていて、
心や身体の波には、気圧という見えない原因が潜んでいることがあります。

気圧予報のアプリを天気予報と同じように毎日のぞいてみると、「明日は気圧が下がりそうだから、無理しないでおこう」と、前もって心の準備ができますよね。
理由のない不安に振り回されることが減って、「わたしが弱いんじゃなくて、気圧のせいだったんだ」と思えるだけで、心はずいぶん軽くなります。

雨の日は、省エネモードでいこう。

毎日完璧で元気でいなければいけない、という思い込みは、梅雨の季節はしまっておいてください。

気圧が下がる日に身体がだるいのは、ごく自然なことです。
それを「もっと頑張らなきゃ」と自分に強いるより、「今日は省エネでいこう」と静かに許してあげるほうが、結局はこの季節を心地よく越えていける賢い選択です。

今夜は、温かい飲み物を一杯飲んで、いつもより三十分だけ、早くベッドに入ってみてください。

それだけでいいです。
ストレッチも、日記も、なくていい。温かいものを飲んで、横になる。それで十分。

梅雨が明ければ、身体も心も、きっとすっきり軽くなります。

無理はしないで。ゆっくりと、一緒にこの季節を越えていきましょう。